【本の感想】「死ぬこと以外かすり傷」箕輪厚介は熱い!

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こんにちは、ジャミジ(@jamijinet)です。

先日発売されたばかりの死ぬこと以外かすり傷」(著者:箕輪厚介)を読みました。発売前の予約段階から話題になってた本ですね。幻冬舎の編集者であり、いまや出せば売れる状態のNewsPicks Book編集長でもある箕輪さんの初の著書です。発売日には売り切れの本屋も多かったみたいですが…発売前の段階で4刷決定とのこと。やはりいま注目されている人だけあってさすがです。

この週末で読み終えたので感想を。

言ってることはホリエモンなどとさして変わらない

荒っぽくいえば、今まで箕輪さんが編集者として出してきたホリエモンなどの本と言っていることはだいたい同じ、といった印象。正直なところ、こういった類のエッセンスだけをつまみ食いたいのであれば、ホリエモンの「多動力」読んでいれば良いんじゃないか、なんていう感想です。というか極論いえば、多動力読んでりゃ別にこの本読まなくていいんじゃね?っていう感じ。

悪く言うと、そういう内容で新たな気づきを期待しているのであればり期待外れ。本のなかでも触れているけど、ホリエモン・落合陽一・前田裕二・西野亮廣などの近年注目されている、NewsPicksの言葉を使うと「ニューエリート」にカテゴライズされる人たちに密着取材して、彼らに“憑依して”思考回路や言動にいたるまで体得している箕輪さんが綴る本であるならば、そりゃあとりあえずは似たような内容になるわな、と思います。

だけど、この本を読んでなんとなく彼らよりも箕輪さんの距離感が近い感じがして、妙に「自分もちょっとやってみよう!」という気持ちが芽生えてくるのはきっと僕だけではないんじゃないかなぁと。なんというか…「多動力」や「革命のファンファーレ」のエッセンスをそのままに、グイッと手前に引き寄せた感じ。

箕輪厚介だからこその魅力

良くも悪くもかっこ悪い自分をさらけ出していて、人間味が合って強烈に泥臭い。箕輪さんにはそういう「エリートそのものではない雰囲気」という他とは違った魅力があるような気がします(って書くと箕輪さんに失礼かもしれないけど…笑)。フランクでいてかつ、あまり説教臭さを感じない文体は、刺さる人には強烈に刺さるんではないかと思います。説教臭くない、というか、上から言われているのではなく横から言われている、という感覚。言い換えれば、上司や先輩からではなく、同僚や友達からのメッセージ、という感じ。

同じような内容や言い回し、スマートと言うにはちょっと遠い表現なども多分に文中に出てくるけれど、そういうところも含めて、それぞれのセンテンスがすごく直接的に身に沁みてくるものであるように思えました。かまえずによめば、ズシッと体に突き刺さってくる。そんな印象。

賛否両論あるのは仕方ないかも

反面、かまえた考えでこの本を読む人は「うーん、なんだかなぁ」ってなるかも。実際、この本の感想は賛否両論みたいですしね。いわゆる「熱い人」がそもそもそんなに好きじゃない人は、当然この本もそんな好きじゃないはず、というかむしろ嫌いかと。だって、それくらい節々が「熱い」。この感想が合ってるかどうかはわからないけど、読み終えた直後の心情的な感覚としては、学生の頃に読んだ「毎日が冒険」(著者:高橋歩)に近いものがありました。「自分も行動しなきゃ!」と突き動かされそうな。それくらいに勢いがあってとにかく熱い。

箕輪さんのプライベートも触れてほしかった

この本…というか箕輪さんの凄さは、これが経営者や実業家のものではなく、いちサラリーマンの行動や考え方であるということ

同じサラリーマンである人たちにとって、こういう思考回路や行動は「そんなんできるわけないじゃん」って思うのと「そうだよな、それくらい気合い入れないとな」と思うのと、どうしても受け止め方が分かれちゃう。特に家族を持っていたりなどの抗えない事情がある人にとっては、自分の思いだけで生きていくのが難しいことも多々ある。子供2人の家庭を持った箕輪さんの、そのあたりの事情や考えなんかも盛り込まれていたらもっと面白い内容になっていたかもなぁなんて思ったりもしました。

結局のところ、良書です

この本の内容を簡潔に表すならこんな感じ。

強烈な熱意を持って、過去にとらわれず、他を圧倒するスピードと量で夢中に動け。つまづくことなんかを恐れず、逃げずにとにかく全力で駆け抜けろ。

難しいことは何も言っていない。あとはこの熱さに、背中を押されるかどうか。

大事なことは、行動するかどうかだ。それだけが道を分ける。 ー (p169. 「おわりに」)

サラリーマンとして先の見えない日々に悶々と過ごしているような人や、社会人になって就職したものの企業のなかに埋もれてしまってるような若手の人には、特に響くような内容になっていると思いました。

これ読んでからホリエモンの「多動力」を読めばちょうどいいかもしれない、なんてことも思ったり。そんな感じでとにかく読みやすく、そして受け入れやすい内容の本になっている良書だと思います。まだ読んでいない方はぜひ。

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