LINE Payのポイント2%還元が5月末で終了して嘆いているみなさん…来ました、朗報です。LINE Payショックから約1週間の時を経て…新たに還元率2%を謳う強力なカードが登場しました。
もうご存知の方や、既にカード発行を申し込んだ方も多いかと思いますが、まだの人はぜひこの際にカード発行することをオススメします!
単に還元率2%というだけでなく、既存の電子マネーやクレジットカードにはない革新的な利便性をもったウォレットサービスとして、これからまずます注目されていくのではないかと思っています。
その名は「Kyash」
個人間送金サービスのなかでもGポイントなどとのポイント交換やGooglePay対応の表明などで注目を浴びていた「Kyash(キャッシュ)」が、リアルカード(磁気カード)である「Kyash Visaカード」の発行を6月7日に遂に開始しました。とはいえ実はこのリアルカード発行自体は、以前から告知されていたのでそれほど驚くことはないんですが…注目は、同時に発表されたこれ!
■ 利用に対するインセンティブ開始について
Kyashはユーザーが決済した際に、インセンティブを提供するプログラムを開始いたします。従来のアプリ内で発行されたKyash Visaカードでの決済も、リアルカードでの決済も対象となり、決済金額の2%が翌月にKyash残高としてキャッシュバックされます。Kyash残高はそのまま送金・決済に利用することができます。「Kyash」実店舗での決済強化に向けリアルカード発行開始 〜決済に対して業界最高水準の2%還元〜 – Kyash NEWS
なんと、Kyashユーザーに対して、LINE Payが廃止した全ユーザーへの一律2%還元を実施すると発表したのです。
LINE Payのマイカラーがグリーンじゃなかったみんなが途方に暮れているなか、なんというタイミングの良さ!(笑) 個人間送金のライバルが弱ったところで攻勢をかけてくるとは…ユーザをゴッソリ引き込む作戦でしょうか。LINEのマイカラー発表の世間の反応を見計らってからリリースした感じがしますね。
で、Kyash?何それ?
Kyashは”個人間送金”のサービスがメイン
ん?Kyash?何それ?っていう人向けにすごくざっくり説明すると…
個人間での送金(銀行でいうところの「振込」)を、
手数料無料&リアルアイム&本人確認なし、という手軽さで
スマホのアプリから簡単に実現できるようにしたサービス
です。
詳しい説明はあとにして…特徴は何より「めっちゃ手軽」なこと。
銀行の振込って、ネットバンキングへのログインとか面倒くさいわ、手数料はかかるわ、15時過ぎたら届くの翌営業日になるわ…などなど、友達や同僚などとの普段のちょっとしたお金のやり取りでは使いにくいですよね。
現金で直接渡せばいいけど、大人数だと集金係はお釣りを用意したり、持ち合わせがない人の分を建て替えたり…これも何かと大変。
この「個人間送金」をスマホのアプリでサクッとできるように解決したのが「Kyash」なのです。
※ちなみに同じような個人間送金サービスにはKyashのほか「LINE Pay」にも送金の機能はあるし「Paymo」など他のサービスもいろいろありますが、そのなかでもKyashが優れているのはユーザーの本人確認が不要で使えるというところ。
どういう使い方のサービスなのか
スマホでサクッと、って言われても…どうやるの?って思いますよね。
Kyashを実際に利用する流れをざっと説明するとこんな感じです。
- まず、自分のウォレットにお金をチャージしておく
- 送金したい相手をKyash内もしくはLINEやFacebookから選んで送金する(※送金は、Kyash内ならダイレクト、SNS経由ならURL送付で実施)
- 受け取った相手は、送金された金額を受け取ったのち「VISAプリペイド」として利用する(もしくは誰かに送金する)
※詳しくはこちら 送金方法 – Kyash FAQ
Kyashのなかに自分用の財布(=ウォレット)があってそこにお金を入れておき、その財布から相手に支払う、というイメージです。
で、ここでポイントがひとつ。受け取ったお金を含め、Kyash内のウォレットのお金は「VISAプリベイド」で利用する必要があります。
実は、Kyashの唯一のデメリットとして、ウォレットにあるお金を現金として出金することができないという制約があります。Kyash内でのやり取り(個人間送金)以外で使用する場合はVISAプリペイドとしてしか使う方法がない、ということ。
これ、どういうことかというと、先ほど手順を言い換えるとこういった仕組みになっています。
- みんなでVISAのプリペイドを購入(=チャージ)して
- それをお互いでやりとり(=個人間送金)し
- 買い物で使う(=VISAプリペイドを使用)
つまり、現金をやりとりしているように見えて、実は直接現金をやり取りしていないんですね。「VISAプリペイドをやり取りすることで、個人間送金をしているように見せている仕組み」といえます。おお、これは一体…どういうこと?
なんでこういう仕組みなの?
「え!現金化できないの?なんで??直接現金だったらいいんじゃね?」
そんな疑問を抱く人は多いはず。。これにはもちろん理由があります。
日本の法律では銀行以外の会社が「送金」をする場合は資金移動業者として登録しなければならず、かつそのサービス利用者の本人確認が必須になるそう。これが日本における「個人間送金サービス」がなかなか浸透しない一因になっているようです。
この「本人確認」、利用者側としては免許証などの本人確認書類を提出しなきゃいけないという作業的な手間&心理的障壁があるし、事業者側としてもその書類を確認したり個人情報保護をより厳密に行わなければならない…など、利用者・事業者ともにすごく負担が大きいんですね。
これを、VISAプリペイドをユーザーに購入してもらいそれを流通(個人間でやり取り)することで、個人情報の手間なく、個人間送金を実現したのが「Kyash」というわけ。
Kyashの場合、VISAプリペイドを取り扱う業者ということで「前払式支払手段発行業者」として事業登録をすればよく、利用者の個人情報をあらかじめ確認しなくともサービス提供が実現可能になるんだそうです。
サービスとして一部制約は出るものの、法律の規制の範囲内でうまくサービスを実現させるアイディアがとても秀逸ですね。このあたりの法律回りについては下記記事がすごくわかりやすくまとまっているので、興味ある方はぜひご参考まで。
(※参考 ユーザー体験から紐解く「個人間送金」アプリの仕組みと歴史(日本編) | hajipion.com)
(※この記事もおすすめ Kyashの法的仕組みについて – IT・ネットに強い 弁護士 坂生)
Kyashがリアルカードを発行するインパクト!
そんなKyashですが、これまではネット上の決済で使える「バーチャルカード」のみを発行していました。スマホ等の画面上でVISAプリペイドのカード番号・セキュリティコード・有効期限が表示されるので、ネットショッピングのときに「クレジットカード払い」としてその情報を入力すればプリペイド入金額分が使用できるっていうアレです。
で、冒頭に今回ご紹介したとおり、Kyashがこの度「リアルカード」を発行することとなりました。
リアルカードを発行するということは、利用可能な店舗が格段に増えるということ。ネットだけではなく、全国のVISA加盟店(海外もOK)の実店舗のほとんどで利用できるようになるので、Kyashのウォレットをまさに「お財布」のように使えるようになります。
実はとてもインパクトの大きいことで、いままでの電子マネーやクレジットカードが併せ持つことができなかった
- 実店舗でもネットでも使用できる
- ユーザー同士でお金を受け渡しできる
という2つの特徴を同時に兼ね備えた決済手段が誕生することになります。
これ、なかなかすごいことじゃないでしょうか…ここまで自由にお金をやりとりできるサービスっていままでなかったような気がします。現金化できないという制約はあるものの、どこでも使えて、ユーザー間で送金しあえるのであれば、もはや現金化する必要もあまりなくなってくるレベルの便利さですからね。
LINE PayからKyashへの乗り換えは?
だいぶ前置きが長くなってしまいましたが…いちばん気になるのはやはり、還元率2%って言ってるけど、実際のところどうなの?というところですよね。特にLINE Payをいままで使ってきたけど、6月になって還元率がダウンしてしまった方。。「Kyashへの乗り換えって、アリ?」というのが最大の関心事だと思います。
LINE Pay難民はKyashがオススメ
結論から言ってLINE PayからKyashへの乗り換えはオススメ!です。僕も早速リアルカードの申し込みは済ませていて、カード到着を待ちわびています。
5月までのLINE Payと同じく、無条件で決済額の2%還元が得られるカードは現時点で他にありませんので(対象金額の上限はあるけど)。しかも使い方もLINE Payカードとほぼ似たような使い方で利用可能。迷ってる人は、とりあえずKyashのユーザー登録をして早くリアルカード発行を申し込んだほうがいいですよ。
Kyash(キャッシュ)- ウォレットアプリ
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<関連記事>
「LINE Payカード」と「Kyash Visaカード」の違い
LINE PayカードからKyashへ乗り換えた場合に、良くなること・悪くなること・変わらないことをまとめてみました。(あくまで僕目線なので、人によって評価が変わるかもしれませんが…)
良くなること
- カードブランドが「JCB」から「VISA」に
- 本人確認が一切不要
- GooglePay対応…Felica付のスマホならQuicPayで使える!
- クレジットカードからのチャージができる
JCBからVISAになるのは全く問題ないですね。VISAのほうがよりどこでも使えるし。また本人確認が一切不要なのも嬉しいポイント。LINE Payは本人確認なしだとアカウントタイプが”LINE Cash”というものになり、最大10万円しか使えない&個人間送金ができない&2018年6月以降は一切ポイント還元なし、というかなり制約が厳しい内容になりますので…あと大きいのがクレジットカードからのチャージができること。クレジットカードでのポイント還元も合わせると…トータルの還元率3%以上も狙えるということも話題になってますね!
悪くなること
- カード券面デザインは1種類のみ
- ウォレット残高の現金出金が不可能に
- チャージ手段が少なくなる
- QRコード決済ができなくなる
- Suicaチャージでポイント還元されるのは1回あたりのチャージ額が6000円以上
- ポイント還元は上限設定がある
カード券面デザインはひとまず1種類のみでLINE Payのように選べません。が、シンプルでスタイリッシュな券面なので個人的にはOK。残高の現金出金もおそらく使うほぼ機会ないので問題なし。一番影響があるのが、チャージ手段が限られてくること。LINE Payではよく使っていたネットバンキングからのチャージやセブン銀行ATMでのチャージが利用できなくなるので、チャージのルートを改めて考えなければなりません。
LINE PayのQRコード決済は…まだまだ使えるお店が少なかったので、全然影響ないですね。Kyashもそのうち対応しそうな気がしてます。
なお、kyashの2%還元には上限金額が設定されているので注意が必要です(月間合計12万円以下・1回の決済で3万円以下、など)。とはいえ、LINE Payも6月以降は月間合計10万円まで、という上限が設定されたのであまり変わらないか…。
変わらないこと
- カードの利用停止/再開が簡単
カードの一時的な利用停止や再開はLINE Pay同様にアプリから簡単に操作できます。んー、まったく変わらないことって、あんまりないのかな…
LINE Pay、ますます厳しくない?
違いをまとめてみると…うーん、、LINE Payのメリットってなんだろう…っていうくらい、Kyashが優れたサービスであることが際立った気がします。ネットバンキングとの連携だったり、セブン銀行ATMが使えたり、というのはLINEという大企業のサービスだけに便利なんですが、、、
とにかく、Kyash大注目です!
ここまでKyashがすごいとひたすら褒めちぎってきましたが…本人確認が要らずにVISAプリペイドとして使え、かつ個人間送金もできる、という手軽さは、ほんと他にはない素晴らしいサービスだと思います。
本人確認が要らない、ということは、友達や知り合いなどの送金をしたい相手に気軽にオススメできるということにも繋がります。やっぱり、本人確認手続きがあると、アプリを紹介してもみんな登録をめんどくさがったり、個人情報を提出するのを嫌がったりして、結局使ってくれないですからね。
個人間送金って活用する場面が日常のいろんなところに転がっていると思うので、この「Kyash」は今後どんどん普及していくかもしれない…なんて思ったり個人的には思ってます。
興味をもたれた方はぜひ一度使ってみてください。