こんにちは、ジャミジ(@jamijinet)です。
アンダー1万円で、いま欲しい機能全部入り、と話題の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro 3」を購入したのでレビューします。
いままで愛用していたAnker「Soundcore Life P3」からの買い替えなので、スペックの比較や実際に使ってみた印象の違いをメインにまとめます。
なぜ買い替えを決断したか
僕はいままで、2021年夏に発売されたAnkerの「Soundcore Life P3」(以下Life P3)を使ってきました。
当時、1万円以内だと完全ワイヤレスイヤホンでノイズキャンセリング機能付き、というのはまだ数が少なく、その前に使っていた同じくAnkerの「Life P2」の進化版でノイキャン&ワイヤレス充電搭載で8,000円程度、というコスパの良さに惹かれてLife P3を購入。十分なノイキャン性能と使い勝手の良さで満足して使っていました。
Earfunのイヤホンも、2021年にアンダー1万円(というか5,000円に迫る価格帯)でノイキャン搭載の製品を出しており話題性はありましたが、当時は安定のAnkerを選んだ形です。
そんななか、2022年の年末に登場した「EarFun Air Pro 3」が…
- ノイズキャンセリングはもちろん搭載(性能も向上)
- ワイヤレス充電&急速充電対応(10分充電で2時間再生)
- スマホの専用アプリ対応
- aptX Adaptive対応(アップデートでLE Audioにも対応予定)
- マルチポイント接続対応(!)
という機能充実で定価8,990円という、アンダー1万円で機能全部盛りのコスパ凄すぎるモデルを発表してきました。(※ただし着脱検知機能はついていません)
いままでLife P3を使ってきて、在宅勤務などの際、ビデオ会議のときにPCとペアリングしているイヤホンにわざわざ付け替えたり…などの多少の不便さを最近は感じていたのですが、こういった「せっかくいいイヤホンなのに1つのデバイスでしか使えない」という問題が、このEarFunだったら解消できるかもしれない!と思い、音質や機能面も良さそう!ということでさっそく購入に至りました。
というわけで購入
欲しくなっていたタイミングでAmazonでちょうどセールをしていたため、7,000円程度で購入できました。セール時価格でだいたい7,000円台だと十分狙い目かとおもいますが、そもそも元々十分コスパ良いうえに現時点だと在庫も少ないようなので、気になっている方は在庫をみつけたら早めにゲットしたほうがよいかもしれません。
【2月24日午後更新】現在Amazonで在庫復活しています!
両者の比較レビュー
「EarFun Air Pro 3」を「Anker Soundcore Life P3」と比較するとどうか、という観点で気づいた点についてレビューしていきます。買い替えを検討している方の参考になれば幸いです。
※音質やノイズキャンセリング等は、筆者の印象や好みにもよる主観的な感想です。人によって感じ方が異なるかもしれませんのであらかじめご了承ください。
■音質
iPhoneに接続(AAC接続)して聴き比べしています
ネットでみかけた前評判通り、開封直後に使用してみたところ低音が過剰なくらいに強調されていました。正直そのままだと結構クセを感じるレベル。
ただ、その後専用アプリからファームウェアアップデート(Version 0.3.7)を実施したところ、かなりバランスが改善されいい感じに。それでもLife P3と比較して低音はまだ強めです。
低音域については強めと感じるものの、解像感はそこそこあり細かい音もしっかり鳴っていて、無理やり低音を強めているという感じではなく、聴き心地よい印象です。この部分はLife P3よりも個人的には好き、というか良い。Life P3よりも細部の音がよく聴こえます。
一方で、中音域〜高音域は、Life P3と比べわずかに物足りない感じがします(特にボーカル近辺の中音域)。ただそこまで大差があるわけではなく、むしろ音の解像度は高いし、雑に持ち上げてシャリシャリしているわけでもないので、慣れの問題なもします。
ファームウェアアップデートでバランスが改善された、と先に書きましたが、専用アプリのイコライザー設定で自分の好みのレベルに調整するとさらに良さが引き立つので、イコライザーはぜひ好みの設定にいじることをオススメします。各音域で解像度が良いため、イコライザーの上げ下げで音がスカスカする、などがなく快適な音質を楽しめるかと思います。
またEarFun Air Pro 3は、Bluetooth LE Audio(LC3)という最新のコーデック(かんたんにいうと、音声の無線通信の規格)への対応予定がアナウンスされており、対応した機器(スマホ)がないとその恩恵は受けられないものの、最新のAndroidスマホなどを使っている or 買い替える予定の方などは、さらなる音質向上等が見込める要チェックなポイントです。
現状AACという規格しか対応していないiPhoneも、次期モデルでLE Audioに対応するとかしないとか…という噂もありますので、iPhone15に買い替え予定の方はLE Audio対応のイヤホンをあらかじめ持っておくのは安心かもしれません。
■外音取り込み
音質は自然で違和感は感じません。とてもナチュナルで普段使いできる性能の良さ。中音域〜高音域にかけては(特に人の声など)、生で聞くよりも若干ボリュームが上がるような印象ですが、それによる不快さは感じないし環境によるかもしれません。Life P3の外音取り込みより、個人的には使いやすいと感じました。
ただ違いとして、Life P3には「音声フォーカス」というモードがあって、人の声以外はできるだけノイズキャンセルする、というものがあり、これはEarFunには付いていないのでご注意ください。(今後のアップデートで搭載されたら嬉しい)
■ノイズキャンセリング
Life P3よりもノイズキャンセリングがワンランク強い印象です。電車内で聴き比べたところ、低音域がよりしっかりキャンセルされているのに加え、Life P3だとそこそこ残っていた中音域近辺の音(モーターの音など)もある程度キャンセルできている、という感じ。車内アナウンスなどの聴こえ方は同じ程度で、結構聴こえてきます(キャンセルがあまり効いていない…これはどのノイキャンの特性上どのイヤホンでも同じような傾向)。
ノイキャンによる耳への圧迫感などもなく、総じてEarFunのほうがノイキャン性能は少し良いと感じました。
■本体の外観
充電ケースの大きさはLife P3とほぼ変わらず。インジケータやUSB-typeC端子、ペアリングのボタンなどの配置、全体的な質感も同じ。
イヤホン本体は、スティック部分がLife P3よりも若干短いので多少すっきり見えます。ただ総じてあまり大差はないかなと。装着感も同じような感じです。
■アプリ
アプリはAnkerのほうが便利で使いやすい。この点は、さすがAnkerといったところ。
まずデバイスとの接続安定性は、Ankerは特に問題を感じることがなくストレスレスだが、EarFunのものは接続までの待機時間が少し長かったりすることが多い印象です。
機能的な大きな違いとしては、Ankerのアプリ(Soundcore)では、ノイズキャンセリングや外音取込みにおいていくつかのモード選択が可能で、「交通機関モード」「屋外モード」や、「音声フォーカス」などが用意されており、環境に応じてノイキャンの特性を選ぶことが可能。
EarFunにはこういった細かい設定はなく、ノイキャンモード・外音取込モード・ノーマルモード、の3択のみとなっています。
またAnkerのアプリではウィジェットが用意されており、ノイキャン設定をアプリのウィジェットからワンタッチで操作できるのも利便性が高いです。(ホーム画面に置くタイプのものはなく、ホーム画面の左に置く旧タイプのもの)
ただウィジェットについては、イヤホンのタッチ操作でノイキャン設定を変更できる機能があるので、ウィジェットがないからといってさして不便になったとは感じません。
なお、EarFunのアプリのスクリーンショットはこんな感じです。Ankerと比較すると物足りないですが、。諸々の基本機能はおさえています。(というかAnkerのアプリの出来がよいですね)
■マイク性能
EarFunのほうが若干入力の音量が小さいかな、と思いますが気にならない程度。マイク音質も似たような傾向で、話し声の入力ではどちらも自然な感じで優秀です。オンライン会議などで問題なく使える十分なレベルかと思います。あまり期待してなかったんですがいい意味で裏切られました。
■マルチポイント接続対応(これがイチオシ!)
「EarFun Air Pro 3にあってAnker Soundcore Life P3にないもの」の最大の差がこれ。僕の買い替えの決め手が、このマルチポイント接続対応です。
「マルチポイント接続」とは、2台のBluetooth機器に同時に接続した状態を保てる機能のことで、この機能に対応している1万円以下のイヤホンはまだ選択肢が少ないのが現状です。
マルチポイント接続の完全ワイヤレスイヤホンをAmazonで1万円以下で探すと、同じくEarFunのAir S、 QCY T18、Skullcandy Modなどが挙げられますが、後者2つはノイキャン非搭載など、ノイキャン付き&マルチポイント対応モデルはかなり選択肢が限られてきます。
マルチポイントで接続した機器は両方とも着信待受が可能で、たとえば「PCに接続して音楽を聴きながら、スマホに着信があればそのままイヤホンで電話を受ける」のようなことが可能。また、再生デバイスの切り替えもスムーズで、再ペアリングの必要なく「再生中のデバイスで再生を止める→もう一方のデバイスで再生を始める」というだけで切り替えができちゃいます。
リモートワークなどの普及でビデオ会議や突発的な通話でのコミュニケーションが増えていますが、そういったシチュエーションでもスムーズにデバイス切り替えできるのはとても便利です。
実際に使ってみた印象でもとても便利で、たとえば
「電車に乗るまではスマホで音声コンテンツを再生→電車のなかではPCに接続切り替えて動画再生→電車を降りたらスマホで音楽再生」
みたいな切り替えが、イヤホンを耳につけたまま可能というのは、一度味わうと元には戻れない快適さです。さすがにAppleのAirPods proなどと比較するとそのシームレスさではAppleに軍配があがりますが、EarFunでこの価格帯で同じようなことができるのは、とても嬉しいポイントだと思います。
まとめ
今回、Anker Soundcore Life P3からEarFun Air Pro 3への買い替えということで、それぞれの比較に観点をおいたレビューをしてみました。単純なスペック比較ではわからない点をまとめたつもりですので、ご参考になれば幸いです。「欲しい!」と思われた方は、ぜひ下のリンクからお探しください。結構人気のようなので在庫をみつけたらぜひお早めに!